2008年07月09日

Roll The Bones(詩その1)

ちょっと訳有りで、突然ですがRoll The Bonesのレビューを開始します。
(2112も忘れてませんよ)

ちょっと急いでいるので、解きながら進みます。
バックステッチや迷妄することもあるかもしれませんがご海容ください。

まずいきなり「Roll The bones」この意味というか私的解釈です・・・
調べてみるとアルバムイメージの「Dice(サイコロ)」と「Bones(骨)」はイコールです。
サイコロは動物などの骨を利用して作られていたことから隠語的あるいはゲーム用語的に「Bones」と呼ばれます。

ダイスを振ることを 「rollin' them bones」と言ったりもします。

BoneではなくBonesと複数になっているのは多くのゲームがダイスを2個以上同時に使用することが多いからと推察します。


しかし、このBonesという使われ方に対してNeil師匠が巧みな意味づけをしているとも想像しています。

それは実際にスカルを蹴っ飛ばすアルバムジャケット、ライブ中の映像に骸骨が出てくること、中ジャケに鯨(?)の骨が描かれていることなどからそのように思えるのです。

(余談)
Bones と複数形になると骸骨全体を指す意味にもなります。
ライブ中の映像にもカードをシャッフルしたりする骸骨が間奏のラップパートで出てきますね。

そのbonesですが、生命最後のその姿が続くことから不滅を象徴しますし、
ユダヤ文化においては「復活」を意味します。
つまり姿に似合わずその象徴性は力の源を持つものであったりするのです。

もちろん、無常や儚さも表します。

しかし肉体(Fresh)と骸骨(Bones)は密接につながり地球そのもの(あるいは地球の営み)を意味します。





さて、歌詞を見てみます。
-----
1)Well, you can stake that claim --
2)Good work is the key to good fortune
3)Winners take that praise
4)Losers seldom take that blame
5)If they dont take that game
6)And sometimes the winner takes nothing
7)We draw our own designs
8)But fortune has to make that frame
-----
いきなり冒頭から引っかかることはNeil師匠の世界ではよくあることです。
1番の塊を見てみるとゲーム(ギャンブリングではない、後述)による比喩であることが窺えます。

出だしの
1)Well, you can stake that claim

stake one's(a) claim 「権利を主張する」というイディオムですが、
何やらすっきりせず・・・
(ニールは時々、成句にいたずらすることがあります)

ゲームへの姿勢を語る部分ですので、

1)そうさ、君の持ち前を賭すことだってできる

としてみました。

claimの原義は中世以降「配分された領土」「手に入れた領土」の一部分を指します。
近代はその流れをくみ、権利、主張という意味を持ちます。
ここではゲームにおいて自分の自由にできるベットあるいは参加料を指し、自身の財産諸々(金品、技術、才能、文字通りの既得権)の比喩と思います。

「することだって」としたのは冒頭の「Well」が逡巡しているプレイヤーに「まだ手持ちがお有りのようですが、いかがないさいますか?」とディーラーとも思える立場の人が声を掛けているように思えるからです。

stake には「賭ける」という意味があります。

つまり、手持ちを活かして参加しないかい?このゲームに、と。


2)有効な作用は有効な成功への鍵なのだから

ここでのworkは自分だけが何かに努めるということではなく、賭したものを使って周囲あるいは社会と作用させることを言っているのだろうと考えました。なぜなら、ゲームに参加しませんか?という流れですから。

(余談)
この一節はNeil師匠のオリジナルだと思いますが、署名の添え文として使っている方の多い人気なバースでした。

3)勝者が賞賛を得ることはあっても
4)敗者が非難を受けることは稀だ

3,4はゲーム参加への更なる後押しです。
ギャンブルではないのでお前が失敗したから損害を受けたという非難を受けることもないし、
成功すれば褒め称えられると。
相互参加型のゲームですから勝負はあっても、その関係は建設的なものだということでしょう。

5)ゲームが開かれない時でも
6)勝者が時おり無報酬であっても


5,6は事態が膠着していることを表していて、
(さらっと言っていますが、ここに出てくるtheyが何を表すのかまだ考えがまとまりません)

難関は7,8です。
こんな風にも訳せます。

7)私たちは自らの幾枚もの絵を描く
8)成功が造り給う額縁を除いては

ぱっと見、絵を描くことのように記述しています。
よって8のframeをあえて「額縁」と訳してみました。

人間たる範囲(額縁)は決まっているけれど、我々はその額の中で自由に絵を描くことができるという風に。
つまり膠着してもゲーム参加者は与えられた範囲内で思考を練る自由があると読むこともできます。

ただ、これはゲームの話です。7,8についてはNeil師匠一流の比喩と隠し絵(所謂、ダブルミーニング。師匠の場合、トリプルも稀ではありません。)が披露されていると思います。


ならば
drawを「描く」では「引き分けにする」と捉えると

7)私たちは互いの意図を引き分けにする
8)成功がもたらすべき構造を除いて

ゲームが膠着した場合に私たちは「引き分け」(歩み寄りや妥協)を選ぶ、
win or loose だけではなくevenの選択肢もあると。

8がまた難しく。
ヒントになるのは珍しく同じ言葉「fortune」が繰り返されていること・・・
ゲームに参加して自らを有効に作用させれば成功に近づくと先に歌われ、
ここでは結果として生まれた成功は次世代の基盤として形成されるとループしているように感じます。

frame が難解です。

絵のバージョン、ゲームのバージョンでも訳の意味自体にはあまり差がありませんが、
ゲームバージョンでの訳し方というか解釈がとても難しいです。
いずれのケースでも「ゲームルール」や「ゲームの基盤」として使われてると思います。
許される手段や方法は決まっている(逆に言えば常軌を逸脱することはゲームでは許されていない)ということでしょう。


(余談)
frame とは医学的にはbonesを意味します。
そういう流れを読むと designsはfreshを指し、frameがbonesを指しているともとれ、
frameを基盤にした周囲を形作るdesigns=人間性(大きく見れば社会性)について言及しているようにも感じます。


We go out in the world and take our chances
Fate is just the weight of circumstances
Thats the way that lady luck dances
Roll the bones

世界に飛び出しチャンスを掴もう
宿命など事情の圧迫に過ぎない
そんな風にすることが幸運の女神を踊らせるのさ
ダイスを振ろう


ここまでで、この詩は自分自身で打って出れないでいる求道者を鼓舞した内容であることが解ります。
ブリッジのthat's the way が何を指すのかと言えば、
自分の世界から外に飛び出すこと、背負ってるものが違うとか物怖じしないこと、そしてダイスを振ること、
つまり能動的にゲームに参加しなければ幸運はやってこないと示唆しています。

(個人的には色んなことを踏まえて「Roll the bones」の1行にかかっていると考えていいように思います。)


Why are we here?
Because we're here
Roll the bones
Why does it happen?
Because it happens
Roll the bones

なぜ私たちはここにいるんだろう?
それはここにいるからだ
ダイスを振ろう

なぜそれは起きるのだろう?
それは起きるからだ
ダイスを振ろう



何やら、禅問答というかソクラテスの対話法みたいですが、
変化や移動の連続というものが絶えず起きていて、
言わば「知るべきFrame」であるわけです。
だからこそ、能動的にダイス振って参加しようと。



「ダイスを振る」という行為によって予測不可知な結果として「さいの目」が決まります。
でもそれは例えば、新しい楽曲をリリースして「評判がよかった」「売れた」「売れなかった」「賛否両論だった」というような色んな結果が起こり得るということです。
それを踏まえて自身がどう対処するべきなのか、工夫は、転換は必要なのか、そのゲームはいつまでも続くのです。

誤解なきよう。
最初の方でも述べましたが、ギャンブリングではありません。さいの目の出たとこ勝負で行こうという詩ではありません。
ダイスを振る勇気とどんな目がでても対応できるdesign(意図、目的)を持つことが大切という1番の歌詞でした。
posted by snowdog at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Roll The Bones | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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