アルバムタイトルともリンクした重要なメッセージが込められていると思う。
非常に力強く明快であります。
歌詞全文
Tide Pools,Hyperspace に比べ闊達な言葉でまとめられています。
構成としてはHepmispheresの最終楽章であるThe Sphere に似ているとも感じる。
この時期におけるRUSH音楽のドラマ的特長と言っていいかもしれない。
1、2楽章では全体が比喩的で対象が何なのかは全く自由でした。
しかし本楽章では言葉は他人事ではなくなり(RUSH本体へのテーマとして)、視点に芸術観(音楽観)がはっきりと加わります。
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科学は、自然同様、
柔和に扱われるべきである
将来どのよう保持されるのかという視野を以って
誠実に臨むことで
科学はきっといつも私たちに役立つだろう
売込むための活動としてではなく
表現としての芸術は
私たちの想像力を魅了して止まない
誠実に臨むことで
芸術はきっといつも私たちを介助するだろう
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こういった相似系を並列に綴ることはNeil師匠の得意とする手法であり、私的にも大好きなパターンです。
「科学と芸術を串刺しにした価値基準」という言葉を使いたくなりますが、それは誤りで、「問題は価値ではない」という含みに凄さがあるのであって、Closer To The Heart なのであります。
(言葉の遊びになってしまいますが・・・)
価値という言葉は使いようによっては本質的な意味(哲学的に真実性のある質とか)を持ち得ますが、それ比喩的であり、根本的には「値打ち」という対価性が裏にある。
前楽章で価値化した科学を牽制した言葉が綴られていました。本楽章はそれに対する建設的な指針であるわけです。
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最も絶滅の危機に瀕しているのは
誠意ある人間
それでも絶滅の危機を生き抜くだろう
世界を形作る
誠実を以って
配慮し、偏らず、強く
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第3バースでは真摯に誠実に勤めるということは難しいことではあるけれども、それが無い世の中などありようはずもなく、その一翼であるという認識を持とうと声を掛けているようでもあります。
Forming a world という部分は能動的でもあり、意識せずとも伝わる(自然な一部である)というニュアンスも含んでいるように感じます。
・・・ここまではいいのですが、問題は最後です。
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Wave after wave will flow with the tide, and bury the world as it does
Tide after tide will flow and recede, leaving life to go on as it was...
止め処無い波はその潮によって満ち、ままに世界を覆う
止め処無い潮流は満ちそして引き、依然と小宇宙に生きる命を残していく
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つづきは全体を通して・・・
2005年07月07日
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