ラッシュの新たな特色を出す作風として次作以降受け継がれ、編曲に変革をもたらした出発点。
アルバム毎に1曲は創作するくらいの作風変革です。一応その変遷を挙げておくと…
S/The Weapon(本作)
GUP/Red sector A
PoW/Mystic Rythms
HYF/Tai Shan, High Water
ということになります。
P以降は曲丸ごとというパターンは影を潜めるますが、楽曲のアレンジの中に脈々と流れ続け、RUSHの幅を広げるきっかけになった曲と言えるのではないでしょうか?
ニール氏が新たなドラムアプローチを展開。2・4アクセントのロックドラムを排し、4分頭打ちのリズムの上にパーカション風のビートパターンを乗せて大きなうねりを持たせるのが特徴。
ゲディのパートも追随するかのようにベースでパーカッシブなフレーズや音使いをして交叉する複雑なリズムを形成、かと思えば、シンセで重厚に展開したりと豪華な造りに仕上げられている。(僕はラッシュをプログレだとは思わないが、プログレ以上のプログレ振りな側面だと思う。というか、ラッシュはプログレとは呼べないぜ、という方々への…以下略・爆)
アレックスの存在も重要で、彼がいなければこういう作風にはならなかったと思う。アレックスの独特なアルペジオセンスと代名詞ともいえるコードワークが楽曲を強力に後押ししている。(勝手に想像するとクラシックギターの素養が効いてマッチしているのでは・・・常々、彼のギターには南欧の香りがしてしょうがない!)この作品の前にも The trees(H)の間奏や、名曲Xanadu(AFTK)、Red Berchetta(MP)(・・・挙げると切りが無い!)などでその辣腕振りは見せてはきたものの、何ともバッチリはまったものです(笑
そして、Chemistry の作風と混合して亜細亜な感じ(すごい広いアジアです。オリエンタルとも混合してます・笑)のアプローチをこの後漂わせていくのです。
どこで見たのかは忘れましたがゲディが「僕はいつか映画音楽(みたいの)をやりたいんだ。」と言っていました。そんな思いも重なった初期作品なのかもしれません。
2004年09月11日
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