はたして新世界とは?
秀逸な韻がポップ性を更に高め、込められたメッセージを輻射して謎が増幅。「彼」が登場する。そして彼は New World Man。
彼は〇〇であるが、彼は××ではない、等々、執拗なまでに彼の長短や特徴が歌われている。
何でそんなに列記しなければならないのか…
歌詞に他の「Man」が出てくる。Old World Manと Third World Man。
The Treesのような秀逸な歌詞を創出するニール氏であるので、
まんま旧大陸、新大陸の話ではないだろうと勝手に想像します。
大体、第三世界については前者2つと切り口が違いますし…
New World の実際の使われ方は、16世紀頃のヨーロッパ人から見たヨーロッパ、アフリカ、アジア以外を指します。(南米やオーストラリアも含めて)
以外というのは、16世紀よりも前には、認知が無かったのでですね。
当時のヨーロッパ人は、世界は前記の3つから成っていると考えていたわけです。
それに対し、言ってる側が Old World(旧世界あるいは旧大陸)。
Third World は先進資本主義諸国を第一世界、社会主義諸国を第二世界と呼ぶのに対し、
アジア・アフリカ・ラテン-アメリカなどの発展途上にある国を指す(大辞林)。と近代的な切り口。
と尺度が異なっていて、
Digital Man に出てくる「Zion」「Avalon」同様に比喩的な使い方ではないだろうかと思う。
(Zion,Avalonに直接関係がないこととも、使い方としては似ている)
Old World は保守的とか伝統とかを象徴し、
Third World は純粋とかエネルギッシュとかを象徴しているのかもしれない。
さて、歌詞だけ見ると「彼」は…
勉強好きな自由主義者、しかし機敏なのか優柔不断なのか判らない…
なんだ普通の人だな(笑)
しかし、当時のヨーロッパ(旧大陸)が使っていたNew Worldという言葉の中には
「未知」という意味も含まれていたと思うので、
そういった意味では、
作者として、バタバタしてるけど New World Man の可能性に一票入れているのかも…しれません。
以下、雑談。
なんだ、まんまアメリカそのものの事か?という露骨なオチが含まれているかは判りません。
だとしたら、ちょっとイヤミが効いてますねNew World と言うのは昔の呼び方ですから…
「なんたって彼は、新世界人だからねー!」と。
お気に入りの一節
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彼は昨日のことにはこだわらない
今日、ここで絶えず変化が起こっているのを知っている
彼には何が正しいかを知る気高さがある
でも、あえてそれを選ばない弱さもある
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歌詞全文
2004年09月20日
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